PCB特措法改正(2027年4月1日施行)の関連情報

PCB特措法改正について、電気工作物の設置者、および電気主任技術者の視点から対応をまとめました。

本文見直し日:2026年9月26日 / 主な対象:変圧器・コンデンサー等の電気機器

PCB特措法等の改正前後での変化

PCB含有電気工作物については、今回のPCB特措法改正(2027年4月1日施行)前から電気事業法に基づく届出が必要なことは変わりありません。高濃度PCB廃棄物の処分期限はすでに過ぎ、低濃度PCB廃棄物の現行期限は2027年3月31日です。PCB特措法改正により、対象に応じて使用終了日またはPCB廃棄物と判明した日を起点に、政令所定の期間内に処分・処分委託を行う仕組みに変わります。ただし、既存の廃棄物には旧法の処分義務が続く場合があります。
一方、電気工作物以外の低濃度PCB含有製品(橋梁・タンク等の低濃度PCB含有塗膜など)は、使用中の所有について電気事業法・PCB特措法による届出義務がありませんでしたが、PCB特措法改正により届出が必要になります。

高濃度PCB
設置者(所有者・保管事業者)の対応

特措法改正での変化:改正前は地域別の処分期間と毎年度の届出を定めていました。改正後は、新たに高濃度PCB廃棄物と判明した月の翌月末までの届出と、判明日から最大5年の範囲で政令が定める期間内の処分・処分委託が必要になります。なお、対象となるPCB含有電気工作物の判明・廃止時の届出は、電気事業法に基づく電気関係報告規則で定められています。廃棄物となった後の届出と処分・処分委託の義務およびその期限は、PCB特措法とその関係政省令で定められています。

実質の変化:新たに判明した廃棄物について、自治体への届出期限と処分期限の数え方が変わります。電気工作物の判明・廃止時の産業保安監督部への届出は従来から必要です。高濃度PCB電気工作物の使用禁止が解除されるわけではなく、既存の未処分廃棄物も一律に期限が延びるわけではありません。

根拠条文・内規:
改正前PCB特措法第8条第1項 [保管・処分状況の毎年度の届出]
改正前PCB特措法第10条第1項 [高濃度PCB廃棄物の期間内処分義務]
改正後PCB特措法第22条第1・3項 [判明後の届出期限と判明日起算の処分義務]
改正法附則第2条第1・2項 [既存の高濃度PCB廃棄物について旧法の義務を継続]
電気事業法第39条第1項 [設置者が事業用電気工作物を技術基準に適合させて維持する義務]
電気関係報告規則第4条の2第1項・表第1号/第3号 [改正前からPCB含有の判明・廃止後の届出を設置者等に義務付ける]
電技省令制定附則第2項ただし書 [既設の高濃度PCB機器にも所定期限後は第19条第14項の施設禁止を適用]
電気主任技術者の対応

特措法改正での変化:廃棄物の届出・処分の規定が変わりますが、主任技術者であることを理由に、その届出・処分義務を負わせる改正ではありません。

実質の変化:高濃度PCBの有無確認を保安監督の職務に含める位置付けと、外部委託の年次点検で確認する承認基準は継続します。確認の担当者と、廃棄物の届出・処分義務を負う事業者を区別します。

根拠条文・内規:
改正後PCB特措法第22条第1・3項 [廃棄物を保管する事業者等の届出と届出保管事業者の処分義務]
電気事業法第43条第4項 [主任技術者が保安監督を誠実に行う義務]
主任技術者内規「1の2」(2023年3月20日改正版・4ページ) [高濃度PCBの有無確認を保安監督の職務に含める]
主任技術者内規「4.(7)③ロ(へ)」(同改正版・21ページ) [外部委託の年次点検で高濃度PCBの有無を確認する承認基準]。内規の項目・ページは2023年版に対応します。2025年改正後の全文および現在の公開PDFとの一致は未確認です。
低濃度PCB
設置者(所有者・保管事業者)の対応

特措法改正での変化:使用中の低濃度PCB製品について、所有・使用状況の届出と管理基準の遵守を新設します。ただし、第11条により、電気事業法上の電気工作物であって、政令で定める低濃度PCB使用製品に該当するものには第8~10条を適用せず、電気事業法によります。廃棄後は、使用終了又は低濃度PCB廃棄物との判明に応じた届出・処分の仕組みに変わります。

実質の変化(使用中):従来から電気関係報告規則の対象だった電気工作物は、既にPCB含有判明時の届出が必要で、事業用電気工作物には技術基準への適合維持義務もあります。今回初めて全ての届出・管理が義務になるわけではありません。特措法の新制度が適用される製品には、新たな所有届出・管理義務が生じます。電気事業法との振り分けや追加手続の有無は、政省令の対象・基準も確認する必要があります。

実質の変化(廃棄後):改正前から低濃度PCB廃棄物には届出・処分義務があります。改正後は、第8条の所有届出をした製品の使用終了には第12条、保管する廃棄物が低濃度PCB廃棄物と判明した場合には第19条を適用します。それぞれ使用終了・判明した月の翌月末までに届け出て、各起算日から最大5年の範囲で政令が定める期間内に処分・処分委託を行います。電気工作物の廃止届とは別の手続です。施行前届出済みの未処分廃棄物には旧法の処分義務が継続します。廃棄物の処分期限を、使用中の機器の一律の廃止期限と読み替えることはできません。

根拠条文・内規:
改正前PCB特措法第14条 [低濃度PCB廃棄物の期間内処分・処分委託義務]
改正前PCB特措法第15条 [低濃度PCB廃棄物に第8条第1項の届出等を準用]
改正後PCB特措法第8条第1項 [低濃度PCB使用製品の所有・使用状況等の届出を新設]
改正後PCB特措法第9条 [届出所有事業者の管理基準遵守義務]
改正後PCB特措法第11条 [対象となる電気工作物には第8~10条を適用しない]
電気事業法第39条第1項 [設置者が事業用電気工作物を技術基準に適合させて維持する義務]
電気関係報告規則第4条の2第1項・表第1号/第3号 [改正前からPCB含有の判明・廃止後の届出を設置者等に義務付ける]
改正後PCB特措法第12条第1・3項 [届出所有事業者の使用終了後の届出・処分義務]
改正後PCB特措法第19条第1・3項 [低濃度PCB廃棄物と判明した後の届出・処分義務]
改正法附則第2条第4項 [施行前届出済みの未処分廃棄物には旧法の処分義務が継続]
電気主任技術者の対応

特措法改正での変化:所有者・保管事業者等の届出・管理・処分制度を整備するもので、主任技術者全員に低濃度PCBの有無確認・報告を職務として新設する規定ではありません。

実質の変化:電気事業法に基づく保安監督は従来からの法的義務として継続します。経産省が説明資料で求めている低濃度PCBの確認・設置者への報告は行政上の要請として区別します。今回のPCB特措法改正は、主任技術者に低濃度PCBの確認・設置者への報告を一律に義務付けるものではありません。ただし、契約・保安規程等に基づく報告義務は別途確認が必要です。一方、設置者等が行政へ行う法定の届出は義務です。

根拠条文・内規:
改正後PCB特措法第8条第1項 [所有する事業者に届出義務を課す]
改正後PCB特措法第9条 [届出所有事業者の管理基準遵守義務]
改正後PCB特措法第11条 [対象となる電気工作物には第8~10条を適用しない]
改正後PCB特措法第19条第1・3項 [廃棄物の保管事業者等の届出・処分義務]
電気事業法第43条第4項 [主任技術者が保安監督を誠実に行う義務]
電気関係報告規則第4条の2第1項・表第1号/第3号 [改正前からPCB含有の判明・廃止後の届出を設置者等に義務付ける]

参考(行政上の要請):経産省説明資料「1⑥」(7ページ) [低濃度PCBの確認と設置者への報告を要請。法令・内規の原典ではない]

低濃度PCB:具体的に変わる対象・継続する対象

需要設備全体が自家用電気工作物であることと、設備内の個々の機器・部品がPCBに係る電気関係報告規則の届出対象であることは、分けて判断します。「単体で設置されたX線装置だけが新対象」という区分ではありません。機器名や設置場所だけでなく、PCBを含む機器・部品の用途と届出対象区分を確認します。

対象の例これまで特措法改正後の変化
受変電設備の変圧器・電力用コンデンサー等(電気関係報告規則の対象機器)低濃度でも、PCB含有の判明・廃止時に産業保安監督部への届出が必要。事業用電気工作物の保安管理も従来から必要。根拠:
電気関係報告規則第1条第2項第12号 [PCB含有電気工作物を告示指定の電気工作物とPCB含有絶縁油の使用により定義]
電気関係報告規則第4条の2第1項 [対象となるPCB含有電気工作物の判明・変更・廃止等の届出]
電気事業法第39条第1項 [設置者が事業用電気工作物を技術基準に適合させて維持する義務]
届出・保安管理が初めて必要になる対象ではありません。第11条の政令対象に該当すれば、使用中の所有届出・管理は第8~10条を適用せず電気事業法によります。2026年8月18日の検討案では、従来の届出対象12品目を指定する方針です。追加手続や指定の確定内容は政省令との照合が必要です。根拠:
改正後PCB特措法第8条 [低濃度PCB使用製品の所有届出と変更届出]
改正後PCB特措法第9条 [届出所有事業者の管理基準遵守義務]
改正後PCB特措法第11条 [対象となる電気工作物には第8~10条を適用しない]
参考(政令の検討案):
環境省・2026年8月18日資料(3ページ) [第11条の対象として変圧器・電力用コンデンサー等12品目を検討。公布済み政令ではない]
X線装置・溶接機等に組み込まれた低濃度PCB含有機器・部品で、電気事業法側のPCB届出対象に該当しないもの使用中の低濃度PCB製品としてのPCB特措法上の所有届出・管理基準の遵守義務はありませんでした。電気事業法側のPCB届出対象かどうかは、内蔵機器・部品ごとに確認します。根拠:
電気関係報告規則第1条第2項第12号 [PCB含有電気工作物を告示指定の電気工作物とPCB含有絶縁油の使用により定義]
参考(機器の扱い):
関東東北産業保安監督部の手続案内 [電気溶接機・製品に取り付けられた低圧コンデンサー等は自治体窓口へ案内]
経産省掲載資料「2-③ 非自家用電気工作物の調査手順」 [施設内のX線装置・溶接機等の調査例]
低濃度PCB使用製品に該当し、第11条の特例対象でなければ、第8条の自治体への所有届出、第9条の管理基準、第10条の指導・助言の対象となります。高圧受電の工場・病院内にあることだけで対象外にはなりません。根拠:
改正後PCB特措法第8条 [低濃度PCB使用製品の所有届出と変更届出]
改正後PCB特措法第9条 [届出所有事業者の管理基準遵守義務]
改正後PCB特措法第11条 [対象となる電気工作物には第8~10条を適用しない]
参考(機器の扱い):
関東東北産業保安監督部の手続案内 [電気溶接機・製品に取り付けられた低圧コンデンサー等は自治体窓口へ案内]
経産省掲載資料「2-③ 非自家用電気工作物の調査手順」 [施設内のX線装置・溶接機等の調査例]
橋梁・タンク等に使用されている低濃度PCB含有塗膜使用中の低濃度PCB製品としてのPCB特措法上の所有届出・管理基準の遵守義務はありませんでした。改正前の廃棄物に対する規定(使用中の所有届出とは別):
改正前PCB特措法第14条 [低濃度PCB廃棄物の期間内処分・処分委託義務]
改正前PCB特措法第15条 [低濃度PCB廃棄物に第8条第1項の届出等を準用]
低濃度PCB使用製品に該当するものには、第8~10条による使用中の届出・管理制度が適用されます。電気機器以外にも対象が広がります。根拠:
改正後PCB特措法第8条 [低濃度PCB使用製品の所有届出と変更届出]
改正後PCB特措法第9条 [届出所有事業者の管理基準遵守義務]
改正後PCB特措法第11条 [対象となる電気工作物には第8~10条を適用しない]
使用を終え、既に低濃度PCB廃棄物となったものPCB特措法上の保管・処分状況の届出と期限内処分義務が既にあります。根拠:
改正前PCB特措法第14条 [低濃度PCB廃棄物の期間内処分・処分委託義務]
改正前PCB特措法第15条 [低濃度PCB廃棄物に第8条第1項の届出等を準用]
廃棄物の届出義務が初めて設けられるわけではありません。新制度の使用終了・判明後の届出期限と処分期間に変わりますが、施行前届出済みの未処分廃棄物には経過措置により旧法の処分義務が継続します。根拠:
改正後PCB特措法第12条第1・3項 [届出所有事業者の使用終了後の届出・処分義務]
改正後PCB特措法第19条第1・3項 [廃棄物の保管事業者等の届出・処分義務]
改正法附則第2条第4項 [施行前届出済みの未処分廃棄物には旧法の処分義務が継続]

改正後の処分期間は、5年を超えない範囲で政令が定めます。施行前から保管する廃棄物には経過措置があり、一律に期限が延長されるものではありません。詳しくは下記の改正前・改正後の表と根拠資料をご確認ください。

改正前の概略

2027年施行のPCB特措法改正に対する、現行制度の整理です。法令はリンク先に示した版を参照しています。「設置者(所有者・保管事業者)の対応」欄では、使用中の設置者・所有者と、廃棄後にPCB廃棄物を保管する事業者の対応をまとめています。同じ者とは限らないため、各項目の義務を負う主体を確認してください。

改正前:2026年9月時点の主な対応
PCB区分設置者(所有者・保管事業者)の対応電気主任技術者
高濃度PCB

高濃度PCBの有無確認は保安監督の職務に含まれるとされています。本人が確認するか、工事・維持・運用に従事する者の確認結果を主任技術者が確認します。

法令・職務の解釈:
電気事業法第43条第4項 [主任技術者が電気工作物の保安監督を誠実に行う義務]
主任技術者内規「1の2」(2023年3月20日改正版・4ページ) [高濃度PCBの有無確認を保安監督の職務に含める]。

外部委託では、年次点検での有無確認を委託契約書等に定めることが承認基準です。

承認基準:
主任技術者内規「4.(7)③ロ(へ)」(2023年3月20日改正版・21ページ) [外部委託の承認基準として年次点検の高濃度PCB確認を契約等に規定]。
低濃度PCB

使用中・予備保有の低濃度PCB機器の廃止
PCB内規は、設置・予備保有する者に確実な廃止への努力を求めています。この規定は廃止そのものを義務付けるものではなく、使用中の低濃度PCB機器を一律に期限までに廃止する義務を定めていません。

関連内規:
PCB内規・前文「なお」書き(2024年8月30日改正版・1ページ末~2ページ冒頭) [設置・予備保有する者にPCB含有電気工作物等の確実な廃止への努力を求める]。この規定は、調査の手配・分担や主任技術者への確認・報告を直接定めたものではありません。

実務上の調査方法として、使用中の機器の確認は主任技術者等に依頼し、分析が必要な場合は分析機関に相談します。

調査方法・実務上の分担:
環境省・低濃度PCB廃棄物の調査方法 [使用中の電気機器の確認を主任技術者等へ依頼することと、分析機関の案内]。この欄は調査の手配・分担を示す実務上の整理です。

PCB含有が判明した電気工作物は、使用・廃止の状況に応じて届け出ます。

根拠:
電気関係報告規則第4条の2第1項・表第1号/第3号 [PCB含有の判明・廃止時に設置者等が届け出る義務]。

廃棄物となった低濃度PCB機器の処分義務
PCB特措法に基づき、保管事業者が保管・処分状況を届け出て、2027年3月31日までに処分・処分委託を行う義務があります。この期限は廃棄物の処分期限であり、使用中の機器の一律の廃止期限ではありません。

根拠:
改正前PCB特措法第2条第5項 [保管事業者とは、事業活動に伴ってPCB廃棄物を保管する事業者]
改正前PCB特措法第14条 [保管事業者が低濃度PCB廃棄物を期間内に処分・処分委託する義務]
改正前PCB特措法第15条 [低濃度PCB廃棄物にも第8条第1項の届出義務等を準用]による
改正前PCB特措法第8条第1項 [保管・処分状況の毎年度の届出内容を規定]の準用
改正前PCB特措法施行令第7条 [低濃度PCB廃棄物の処分期限を2027年3月31日とする]。

調査・更新に必要な停電や電路からの切離しなど、電気保安を監督します。これは法的義務です。

根拠:
電気事業法第43条第4項 [主任技術者が電気工作物の保安監督を誠実に行う義務]。

参照した経産省説明資料では、低濃度PCBの有無確認は主任技術者内規に職務として規定されていないと説明したうえで、電気主任技術者等に確認と設置者への報告を求めています。

参考資料(行政上の要請):経産省説明資料「1⑥ PCB含有電気工作物の有無の確認」内「低濃度PCB含有電気工作物の確認」(7ページ) [低濃度PCBの確認は主任技術者内規に職務として規定されていないと説明し、確認・報告を要請]。主任技術者への確認・報告の要請を示す説明資料です。この要請を主任技術者の義務として直接定める法令・内規の条項は、この資料からは確認できないため、法令・内規上の義務の根拠には位置付けていません。

改正後の概略

以下は2027年4月1日施行の制度です。現在の届出を置き換えるものではありません。具体的な処分期間・管理基準・手続きは政省令と所管窓口の案内も確認してください。

改正後:成立した法律に基づく概要(主要部分は施行前 / 確認日:2026年9月19日)
PCB区分設置者(所有者・保管事業者)の対応電気主任技術者
高濃度PCB

新たに高濃度PCB廃棄物と判明した場合、保管事業者が判明した月の翌月末までに自治体へ届け出ます。

根拠:
改正後PCB特措法第22条第1項 [高濃度PCB廃棄物の判明月の翌月末までの届出義務]。

法律では、判明日から処分・処分委託までの期間の上限を5年とし、具体的な期間は政令で定めることとしています。政令で期間を5年とする案は検討段階です(本ページの確認時点)。

根拠:
改正後PCB特措法第22条第3項 [届出高濃度廃棄物保管事業者の処分義務について、判明日から最大5年の範囲で具体的な期間を政令に委任]。
参考(政令の検討案):環境省・2026年8月18日資料 [政令で処分期間を5年とする案を提示]。

旧法の処分期間内から保管していた廃棄物には、旧法の処分義務が続きます。一律に期限が延長される制度ではありません。

根拠:
改正法附則第2条第1・2項(14〜15ページ) [旧処分期間内から保管する高濃度PCB廃棄物には旧法の処分義務が継続]、環境省・2026年7月10日事務連絡「表1」(高濃度の経過措置)。

最初の届出の翌年度以降も、毎年度、保管状況・保管場所・処分の見込み等を届け出ます。保管場所の変更時と、処分(委託する場合はその委託)の終了時には、遅滞なく届出が必要です。

根拠:
改正後PCB特措法第22条第2項 [保管場所の変更届出]
改正後PCB特措法第22条第4~6項 [毎年度の届出・保管場所変更・処分又は委託終了の届出]

廃止・更新に必要な停電や電路からの切離しなど、電気保安の監督を引き続き行います。

根拠:
電気事業法第43条第4項 [主任技術者が電気工作物の保安監督を誠実に行う義務]。

廃棄物の処分・処分委託義務は保管事業者が負います。主任技術者という資格だけで処分義務者にはなりません。

根拠:
改正後PCB特措法第22条第3項 [届出高濃度廃棄物保管事業者の処分義務と判明日起算・5年以内の政令委任]。
低濃度PCB

使用中・予備保有の低濃度PCB機器の廃止
PCB内規は、設置・予備保有する者に確実な廃止への努力を求めています。この規定は廃止そのものを義務付けるものではなく、使用中の低濃度PCB機器を一律に期限までに廃止する義務を定めていません。

関連内規:
PCB内規・前文「なお」書き(2024年8月30日改正版・1ページ末~2ページ冒頭) [設置・予備保有する者にPCB含有電気工作物等の確実な廃止への努力を求める]。この規定は、調査の手配・分担や主任技術者への確認・報告を直接定めたものではありません。

調査の手配・分担は改正前と同じです。改正前の低濃度PCB欄に示した調査方法を参照してください。

使用中の低濃度PCB使用製品に所有届出・管理義務が新設されます。電気事業法側の既存の届出対象は今回の改正では変わりません。第11条は、電気工作物のうち政令で定める低濃度PCB使用製品に特措法第8~10条を適用せず、制度の重複を避ける規定です。

根拠:
改正後PCB特措法第8条第1項 [低濃度PCB使用製品を所有する事業者の届出義務]
改正後PCB特措法第9条 [届出所有事業者が政令の基準に従って製品を管理する義務]
改正後PCB特措法第11条 [電気事業法上の電気工作物で、政令で定める低濃度PCB使用製品に該当するものの所有・使用には電気事業法を適用]。

廃棄物となった低濃度PCB機器の処分義務
第8条の所有届出をした製品は、使用終了した月の翌月末までに第12条により届け出ます。保管する廃棄物が低濃度PCB廃棄物と判明した場合は、判明した月の翌月末までに第19条により届け出ます。第11条により所有届出の対象外となる電気工作物に、第12条をそのまま適用することはできません。廃棄後は第19条の要件に沿って届出と判明日を確認します。法律上の処分期間の上限は、各条の使用終了日・判明日から5年です。具体的な期間は政令に委ねられ、参照した政令案では5年とされています。 環境省・2026年8月18日の政令検討資料 [処分期間を5年とする案。確定した政令としては扱っていない]

根拠:
改正後PCB特措法第12条第1・3項 [届出所有事業者の使用終了後の届出・処分義務とその期限]
改正後PCB特措法第19条第1・3項 [低濃度PCB廃棄物の判明後の届出・処分義務とその期限]。

施行前に旧法の保管・処分状況の届出を行い、施行時に未処分・未委託の低濃度PCB廃棄物には、旧法第14条の処分義務が引き続き適用されます。

根拠:
改正法附則第2条第4項 [施行前届出済み・未処分の低濃度PCB廃棄物には旧法の処分義務が継続]、環境省・2026年7月10日事務連絡「表2」(低濃度の経過措置)。

電気工作物以外の低濃度PCB含有製品(橋梁・タンク等の低濃度PCB含有塗膜など)については、最初の届出の翌年度以降も、毎年度、保管状況・保管場所・処分の見込み等を届け出ます。保管場所の変更時と、処分(委託する場合はその委託)の終了時には、遅滞なく届出が必要です。

根拠:
改正後PCB特措法第12条第2項 [所有届出をした製品の使用終了後の保管場所変更届出]
改正後PCB特措法第12条第4~6項 [毎年度の届出・保管場所変更・処分又は委託終了の届出]
改正後PCB特措法第19条第2・4~6項 [判明後の毎年度の届出・保管場所変更・処分又は委託終了の届出]

調査・更新に必要な停電や電路からの切離しなど、電気保安を監督します。これは法的義務です。

根拠:
電気事業法第43条第4項 [主任技術者が電気工作物の保安監督を誠実に行う義務]。

参照した経産省説明資料では、低濃度PCBの有無確認は主任技術者内規に職務として規定されていないと説明したうえで、電気主任技術者等に確認と設置者への報告を求めています。

参考資料(行政上の要請):経産省説明資料「1⑥ PCB含有電気工作物の有無の確認」内「低濃度PCB含有電気工作物の確認」(7ページ) [低濃度PCBの確認は主任技術者内規に職務として規定されていないと説明し、確認・報告を要請]。主任技術者への確認・報告の要請を示す説明資料です。この要請を主任技術者の義務として直接定める法令・内規の条項は、この資料からは確認できないため、法令・内規上の義務の根拠には位置付けていません。

今回の改正で、有無確認が主任技術者の新たな一律の義務となるものではありません。保安監督の義務は続きます。

改正範囲・継続する義務:
PCB特措法等改正法(令和8年法律第44号) [PCB特措法等の改正範囲を確認する資料]
電気事業法第43条第4項 [主任技術者が電気工作物の保安監督を誠実に行う義務]。

対象別の対応

改正後(2027年4月1日施行)の流れです。使用中の対象は、電路からの切離しまたは使用終了のあと、下の廃棄物の流れにつながります。処分期間・様式は政省令と所管窓口も確認してください。届出先は所在地によります。以下の行政への届出は東京都の例です。他の道府県では、所管の産業保安監督部と自治体の案内を確認してください。

使用中の高濃度PCB含有電気工作物

変圧器・電力用コンデンサー等で、高濃度PCB含有が判明したもの

対応:高濃度PCB電気工作物の使用禁止は解除されていません。判明・廃止時は電気事業法に基づき産業保安監督部へ届け出ます(東京都の例では関東東北産業保安監督部)。廃棄物となった後の自治体への届出と処分期限は、PCB特措法によります(東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局。八王子市は市の窓口)。

産業保安監督部への判明届出

電気関係報告規則に基づき、設置者が管轄の産業保安監督部へ届け出ます。東京都の例では、関東東北産業保安監督部です。高濃度でも、この電気事業法側の届出は従来から必要です。直ちに廃止して廃止届を出す場合の例外があります。

切離し・廃止届(使用禁止)

電路から切り離し、廃止届を産業保安監督部へ提出します。東京都の例では関東東北産業保安監督部です。使用を続ける分岐はありません。

使用終了として保管

電気工作物以外の高濃度PCB製品は、特措法の低濃度向け所有届出(第8条)の対象ではありません。使用を終えて廃棄物として扱い、所管窓口の案内に従って保管・届出します。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局、八王子市は市の窓口です。

政令期間内の処分(上限は判明日から5年)

新たに高濃度PCB廃棄物と判明した場合、保管事業者は改正後PCB特措法第22条により、判明した月の翌月末までに自治体へ届け出たうえで、判明日から最大5年の範囲で政令が定める期間内に処分・処分委託します。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局へ届け出ます。八王子市は市の窓口です。具体的な期間は政令に委ねられ、政令で5年とする案は検討段階です(本ページの確認時点)。旧処分期間内から保管していた高濃度PCB廃棄物は、届出の有無にかかわらず旧法の処分義務が続きます。旧処分期間後に保管事業者となり施行前に旧法の毎年度届出をした場合等、附則第2条第3項の対象は施行日を判明日とみなします。

使用中に判明した場合

  1. 1含有の有無を確認する
  2. 2産業保安監督部へ判明を届け出る
  3. 3電路から切り離し、廃止届を出す
  4. 4廃棄物として保管する
  5. 5経過措置を確認し、該当する廃棄物の届出・処分ルートへ進む

切離し後は、新たに判明したPCB廃棄物の届出へ進みます。旧法の処分義務が続くかは、濃度別の経過措置を確認します。

使用中の低濃度PCB含有電気工作物

変圧器・電力用コンデンサー等、電気関係報告規則の対象機器

対応:電気事業法に基づく判明・廃止時の届出と保安管理を継続します。第11条の政令対象に該当すれば、特措法の所有届出(第8〜10条)は適用しません。電路からの切離しは、主任技術者が電気保安を監督します。

産業保安監督部への判明届出

電気関係報告規則に基づき、設置者が管轄の産業保安監督部へ設置等届出書を遅滞なく提出します。東京都の例では、関東東北産業保安監督部です。直ちに廃止し、廃止届を提出する場合には例外があります。低濃度でも、この電気事業法側の届出は従来から必要です。

使用中

  1. 1含有の有無を確認する
  2. 2判明したら産業保安監督部へ届け出る
  3. 3使用を続ける

切離し・廃止届または使用終了届

電気工作物は、電路から切り離したあと、廃止届を産業保安監督部へ提出します。東京都の例では関東東北産業保安監督部です。電気工作物以外の低濃度PCB使用製品は、使用終了した月の翌月末までに自治体へ届け出ます。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局、八王子市は市の窓口です。いずれも、その後は廃棄物の手続です。

電路から切り離した場合

  1. 1停電し、電路から切り離す
  2. 2廃止届を産業保安監督部へ提出する
  3. 3廃棄物として保管する
  4. 4下の廃棄物の流れへ進む

切離し後は、新たに判明したPCB廃棄物の届出へ進みます。旧法の処分義務が続くかは、濃度別の経過措置を確認します。

使用中の電気工作物以外の低濃度PCB含有製品

橋梁・タンク等の低濃度PCB含有塗膜、X線装置・溶接機等に組み込まれた対象外部品など

対応:特措法の所有届出・管理が新設されます。機器を電路から切り離して使用を終えた場合も、塗膜を撤去して使用を終えた場合も、その後は廃棄物の流れにつながります。

自治体への所有届出

低濃度PCB使用製品に該当し、第11条の特例対象でなければ、改正後PCB特措法第8条により自治体へ所有届出をします。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局へ届け出ます。八王子市は市の窓口です。管理基準に従って使用します。

使用中

  1. 1所有・使用の有無を確認する
  2. 2自治体へ所有届出をする
  3. 3管理基準に従って使用する

電路から切り離した場合/使用終了

  1. 1機器は電路から切り離す。塗膜は撤去する
  2. 2使用終了した月の翌月末までに届け出る
  3. 3廃棄物として保管する
  4. 4下の廃棄物の流れへ進む

第8条の所有届出をした製品は、使用終了後に第12条の廃棄物届出へ進み、使用終了日を起点に処分期間を確認します。廃棄物と新たに判明した場合の第19条とは区別します。

新たに判明したPCB廃棄物

上の使用中の対象を電路から切り離したあと、または施行後に高濃度・低濃度のPCB廃棄物と判明したもの

対応:判明した月の翌月末までに自治体へ届け出ます。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局、八王子市は市の窓口です。判明日(低濃度で所有届出済みの製品は使用終了日)を起点に、政令所定の期間内に処分・処分委託します。電気工作物の廃止届とは別の手続です。

新法で翌月末までに届出

高濃度は改正後PCB特措法第22条、低濃度は第12条(所有届出済みの製品の使用終了)または第19条(廃棄物と判明した場合)により、当該月の翌月末までに自治体へ届け出ます。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局、八王子市は市の窓口です。届出後にその廃棄物を保管している間は、届出をした年度の翌年度以降、毎年度届け出たうえで、政令所定の期間内に処分・処分委託します。使用中の低濃度PCBに毎年度届出はありません。電気工作物で第11条の政令対象は、第8条の所有届出の対象ではなく、第12条の届出の対象にもなりません。法律上の期間の上限は各起算日から5年です。具体的な期間は政令に委ねられ、参照した政令案では5年とされています。

旧法継続対象の処理後の対応

経過措置による旧法の処分義務に従って処理し、自治体へ処理結果と必要な届出を確認します。新法第12・19・22条の終了届出を一律に適用するフローにはしません。

処分・委託の終了を届け出る

処分または処分委託が終わったら、遅滞なくその終了を届け出ます。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局、八王子市は市の窓口です。高濃度は第22条、低濃度は第12条または第19条の終了届出です。

電路から切り離したあと

  1. 1切離し後の物を廃棄物として扱う
  2. 2判明した月の翌月末までに届け出る
  3. 3保管場所の変更があれば遅滞なく届け出る
  4. 4届出後に保管している間は、翌年度以降も毎年度届け出る(使用中は対象外)
  5. 5政令期間内に処分し、終了を届け出る

処分前に濃度別の経過措置を確認します。低濃度の所有届出済み製品は第12条、それ以外の低濃度廃棄物は第19条、高濃度廃棄物は第22条の要件に沿って手続を進めます。

施行前から保管しているPCB廃棄物

施行時に未処分・未委託のPCB廃棄物。濃度、旧処分期間内の保管、旧法の毎年度届出の有無で適用を確認します。

対応:旧法の処分義務が続きます。改正を理由に期限が延びる制度ではありません。低濃度の現行期限は2027年3月31日です。新たな電路切離しは、通常は不要です。

すでに廃棄物

高濃度は旧処分期間内からの保管、低濃度は施行前の旧法の毎年度届出を基準に、下記の経過措置を確認します。高濃度では、施行前に届出済みでも新法を適用する場合があり、未届出でも旧法の処分義務が続く場合があります。届出の有無だけで判定しません。

旧法の期限で処分

根拠:改正法附則第2条第1・2・4項。任意届出は経過措置の判定に含みません。高濃度で附則第2条第3項に該当するものは、施行日を判明日とみなして新法第22条のルートに進みます。

高濃度は旧処分期間内から保管していたもの(届出の有無を問わない)、低濃度は施行前に旧法の毎年度の保管・処分状況を届け出たものについて、施行時に未処分・未委託なら旧法の処分義務が続きます。東京都の例では、都内のうち八王子市を除き東京都環境局、八王子市は市の窓口です。高濃度・低濃度とも、改正を理由に期限は延びません。低濃度の現行期限は2027年3月31日です。

すでに電路から切り離されている場合

  1. 1濃度別の経過措置と未処分・未委託を確認する
  2. 2旧法の処分期限を確認する
  3. 3保管を継続し、必要な届出を行う
  4. 4旧法の処分義務に従い処分または処分委託する
  5. 5自治体へ処理結果と必要な届出を確認する

まだ電路につながっている物が見つかった場合

  1. 1使用中の流れで電路から切り離す
  2. 2廃止届など、切離し時の届出をする
  3. 3濃度別の経過措置を確認し、該当する処分ルートへ進む
  4. 4施行後の判明なら、新たに判明した廃棄物へ

切離しの手順は使用中の低濃度PCB含有電気工作物、施行後の判明は新たに判明したPCB廃棄物です。

届出対象の機器

旧制度(現行)の電気事業法側の届出対象と、新制度での扱いを比較します。新制度欄は主に低濃度PCB使用製品に関する2027年4月1日施行の改正を示しています。

届出対象と窓口の比較 / 本文見直し日:2026年9月26日
比較項目旧制度(現行)新制度(2027年4月施行)
対象機器変圧器、電力用コンデンサー、計器用変成器、リアクトル、放電コイル、電圧調整器、整流器、開閉器、遮断器、中性点抵抗器、避雷器、OFケーブル。根拠:
平成28年経済産業省告示第237号第1条(2~3ページ) [届出対象の12種類を指定]。変圧器には、電気事業法第38条第4項各号の事業を営む者が設置する柱上変圧器を除く条件があります。この除外はPCB規制全般の適用除外ではなく、該当する柱上変圧器には電気関係報告規則第2条の使用状況調査年報の制度があります。
電気関係報告規則第2条 [柱上変圧器の使用状況調査年報等の定期報告]
今回のPCB特措法改正自体は、電気事業法側の既存の届出対象を変更するものではありません。

左欄の対象機器には、引き続き電気関係報告規則に基づく届出が必要です。改正後PCB特措法第11条の政令が定めるのは、特措法の使用中の所有届出・管理等を適用せず、電気事業法によるものとする低濃度PCB使用製品の範囲です。電気事業法側の届出対象を指定し直す規定ではありません。

根拠:
改正後PCB特措法第11条 [電気事業法上の電気工作物で、政令で定める低濃度PCB使用製品に該当するものの所有・使用には電気事業法を適用]。
対象となる条件告示の機器に該当し、PCBを含む絶縁油を使用していることが判明したものが対象です。低濃度の対象は、高濃度に該当せず、絶縁油中のPCBが0.5mg/kgを超えるものです。根拠:
電気関係報告規則第1条第2項第12号 [告示指定機器とPCB含有絶縁油の使用による対象の定義]
PCB内規Ⅱ.2(2)(5ページ) [低濃度PCB含有電気工作物の濃度条件と判明の扱い]
低濃度PCB使用製品の所有届出・管理制度を新設。電気事業法上の電気工作物のうち、政令で定める低濃度PCB使用製品には特措法第8~10条を適用しません。電気事業法側の既存の届出対象を変更する規定ではありません。根拠:改正後PCB特措法
改正後PCB特措法第8条第1項 [低濃度PCB使用製品を所有する事業者の届出義務]
改正後PCB特措法第9条 [届出所有事業者が政令の基準に従って製品を管理する義務]
改正後PCB特措法第11条 [電気事業法上の電気工作物で、政令で定める低濃度PCB使用製品に該当するものの所有・使用には電気事業法を適用]。
安定器・家電内の機器蛍光灯安定器や家電製品に組み込まれたPCB機器は、この電気事業法側の届出制度の対象外です。PCBに関する規制全般の対象外という意味ではありません。出典:経産省・対象外機器の注記。旧制度の対象外という理由だけで、新制度でも届出不要とは判断できません。PCBの区分・製品の状態と、政令による適用範囲を確認します。確認事項:
改正後PCB特措法第8条 [低濃度PCB使用製品の所有状況等の届出と変更届出]
改正後PCB特措法第11条 [電気事業法上の電気工作物で、政令で定める低濃度PCB使用製品に該当するものの所有・使用には電気事業法を適用]の適用関係。
使用中の届出先対象機器のPCB含有が判明した場合、設置者が管轄の産業保安監督部へ設置等届出書を遅滞なく提出。直ちに廃止し、廃止届を提出する場合には例外があります。根拠:
電気関係報告規則第4条の2第1項・表第1号/第3号 [PCB含有の判明・廃止時に設置者等が届け出る義務]。
電気事業法上の電気工作物で、政令で定める低濃度PCB使用製品に該当するものは電気事業法に基づく届出・管理。それ以外の低濃度PCB使用製品は、PCB特措法の所有届出制度との適用関係を確認します。根拠:改正後PCB特措法
改正後PCB特措法第8条 [低濃度PCB使用製品の所有状況等の届出と変更届出]
改正後PCB特措法第11条 [電気事業法上の電気工作物で、政令で定める低濃度PCB使用製品に該当するものの所有・使用には電気事業法を適用]。具体的な様式・窓口は関係省令等を確認。

電気事業法側の既存の届出は継続します。PCB特措法第11条による重複適用の除外範囲・新制度の様式は、施行される政省令で確認してください。使用終了後のPCB廃棄物については、使用中の届出とは別に、自治体への届出・適正処理が必要です。

確認と対応

機器の区分
絶縁油を含む電気機器の目安は、高濃度が5,000mg/kg超、低濃度が0.5mg/kg超〜5,000mg/kg以下です。塗膜等の別の廃棄物に、そのまま当てはめないでください。
調査資料
銘板のメーカー・型式・製造年・製造番号、設備台帳、メーカー照会結果、分析証明書を確認します。製造年だけで含有・非含有を断定しません。
安全の確保
設備への接近や採油の前に、主任技術者等へ相談してください。稼働中の機器や密閉機器を、確認のために安易に開封しないでください。
届出の窓口
電気関係報告規則の対象機器の判明・廃止届は産業保安監督部へ、廃棄物の保管・処分の届出は所在地の自治体へ確認します。改正後のPCB特措法で所有届出の対象となる使用中の低濃度PCB製品も、自治体が窓口です。保安業務の委託だけで、所有・保管事業者の責任がなくなるわけではありません。

参考:経済産業省・確認と届出。個別機器の判定・届出要否は、最新の法令と所管窓口で確認してください。

メーカー別の含有・非含有情報

主要メーカーの公式判別情報・見解書をまとめています。「PCB不使用」は、微量PCBの混入まで否定する意味とは限りません。また、出荷時点の見解は、納入後の油交換・補油・修理まで保証するものではありません。銘板と履歴を照合し、個別機器に適用できる資料で確認してください。

公式公開情報への案内 / リンク確認日:2026年9月26日(全メーカーを網羅するものではありません)
メーカー・主な機器含有・非含有の確認ポイントメーカー公式情報
三菱電機変圧器・コンデンサ・リアクトル等公式見解では油入変圧器・リアクトルは1990年以降、油入コンデンサは1991年以降、出荷時点のPCB不含有を確認。機器・容量別に判別資料があり、対象製品は個別見解書の発行システムも利用できます。判別情報・見解書
日立・日立産機システム変圧器・コンデンサ等定格容量3,000kVA以下の変圧器は、1990年8月以降の製品について、出荷時点で微量PCB混入はないとの見解。電圧・容量・製造番号で問い合わせ先が異なります。この条件を他の機器に流用せず、対象別の窓口で確認します。判別情報・対象別窓口
富士電機油入電気機器PCB使用機器の銘板判別と、低濃度混入の見解を別々に確認。2005年公表の見解には年代別の評価と、個々の機器の判定・証明に関する条件があります。「混入の可能性は極めて少ない」を「非含有」と読み替えないでください。PCB使用機器の判別
低濃度混入の見解
東芝変圧器・コンデンサ等公式案内の対象機器別資料と、微量PCB混入に関する見解を確認します。コンデンサも含め、メーカー名と製造年だけで一律に判定せず、型式・製造番号を添えて該当窓口に照会します。PCB対応情報・窓口
ダイヘン変圧器(旧・大阪変圧器)PCB使用変圧器と微量混入の可能性がある変圧器を、公式フローで区別。非含有の見解は出荷段階についてのものです。旧社名の銘板も確認し、納入後の履歴や個別条件と合わせて判断します。判別フロー
微量混入の見解
愛知電機変圧器(旧・愛知電機工作所)1958〜1972年製の一部変圧器に高濃度PCB絶縁油の使用実績。微量混入は型式・製造番号等だけで特定できないと案内されています。含有の可能性と、分析による個別確認を区別します。PCB使用・微量混入情報
東光高岳旧・高岳製作所/東光電気の機器銘板の旧社名と機器区分を確認し、公式のPCB含有判定フロー・問い合わせ先へ。旧メーカーが異なる製品に同じ判定条件を当てはめず、該当する資料・回答で確認します。判定フロー・問い合わせ
日新電機変圧器・コンデンサ・継電器等公式対応情報から機器別に確認。主機器だけでなく、継電器等の内部コンデンサについても含有機器リストが公開されています。対象形式と使用部品を照合します。機器別のPCB対応情報
継電器の含有機器リスト(PDF)
ニチコン電力用コンデンサ等PCB使用品の型式判別とは別に、微量混入の見解を確認します。公式FAQでは2004年4月以後の製造機器をPCB不含と判断。それより前の油入機器は個別の混入有無を証明できない旨があり、1972年のPCB使用中止だけで非含有とは判断できません。乾式(ガス・樹脂・WAX)の機器は製造年を問わずPCB不含との案内があるため、絶縁方式も確認します。PCB使用品の判別
微量混入・非含有FAQ
指月電機製作所コンデンサ・リアクトル・放電コイル等銘板・ケースの形式を公式判定表と照合し、高濃度PCB・非該当品等を確認。形式によっては製造年の条件があります。判定区分別の見解書も公開されています。形式別判定表・見解書
四変テック同社の診断対象機器製品の種類を選択するQ&A形式のPCB含有診断を公開。診断結果と対象条件を確認し、含有・非含有の証明書が必要な場合は、公式ページの窓口に問い合わせます。PCB含有診断・証明書窓口

各行の根拠は右欄のメーカー公式資料です。掲載年以前・条件外の機器が必ずPCB含有であるという意味ではありません。資料に該当しない場合や油の履歴が不明な場合は、メーカー・主任技術者等に相談し、必要な確認方法を決めてください。採油のための安易な開封は避けてください。

その他公式資料リンク