漏電とは
漏電とは、電気が本来の通り道(電線や機器の中)から外へ漏れ出すことです。どんな危険があり、電気がどう流れているのかを、図を使って説明します。
漏電の危険性
漏れた電気は目に見えず、気づかないうちに次のような事故につながります。
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感電人の体を電気が通る
漏電している機器の金属部分に触れると、体を通って地面へ電気が流れます。水回りや濡れた手では、特に危険です。
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火災漏れた電気が熱や火花を出す
漏れた電気が建物の金属部分やほこり・湿気の上を流れ続けると、熱や火花が出て火災(漏電火災)になることがあります。
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停電建物や近所の電気が止まる
漏電遮断器(漏電ブレーカー)が働くと、その回路の電気が止まります。高圧で受電している建物で漏電(地絡)が起き、受電設備の保護装置が働かないと、電力会社の配電線が止まり、近所まで停電させる「波及事故」になることがあります。
漏電していない状態
電気は、変圧器(電気の出発点)から電線を通って機器へ行き、別の電線を通って変圧器へ帰ってきます。漏電していなければ、行きの電気と帰りの電気の量は同じです。漏電検知部では電流の行きと帰りが打ち消し合い、0Aと検知されます。
漏電している状態
電線や機器の中の絶縁(電気を通さない被覆など)が、古くなったり傷んだり湿ったりすると、電気の一部が機器の金属の外箱へ漏れます。漏れた電気は接地線や触れた人の体を通って地面へ流れ、地中を通って変圧器へ戻る別のループができます。そのため、帰りの電線に戻る電気が、行きより少なくなります。漏電検知部では、相殺しきれない分の4Aが検知されます。
漏電はループしている
電気が流れ続けるには、出発点から出て、また出発点へ戻ってくる一周の道(ループ)が必要です。乾電池と豆電球も、+と−の両方をつないで一周させないと光りません。
漏電した電気も同じで、行き先がなくなるわけではありません。上の図のように、機器 → 接地線(または人の体)→ 大地 → 変圧器の接地線 → 変圧器と一周して、出発点の変圧器へ戻っています。
電線にとまった鳥が感電しないのは、体を通って戻る道ができないからです。地面に立った人が電気の通った部分に触ると、体から大地を通って変圧器へ戻るループができ、感電します。
漏れた電気は帰りの電線を通らないので、行きと帰りに差が出ます。漏電遮断器や漏れ電流の測定は、この差を見て漏電を見つけます。
感電している状態
機器の接地線が外れていたり、接地が不十分だったりすると、漏れた電気は外箱に触れた人の体を通って地面へ流れます。これが感電です。人の体も、機器 → 人の体 → 地中 → 変圧器と一周するループの一部になってしまいます。
漏電を検知する設備
東京電力の配電線から事業場の機器まで、それぞれの設備は次のような場所にあります。
漏電遮断器(漏電ブレーカー)は低圧側(100Vや200V)の漏電を検知した場合に電気を遮断します。
絶縁監視装置は低圧側の漏電を検知して、メール発報にて電気主任技術者へ通知します(トランス毎に測定し、50mA以上で発報)。当事務所ではほとんどの事業場へ絶縁監視装置を設置させて頂いています。
高圧側(6600Vの受電側)は、PAS(またはUGS)にて漏電を検知した場合に、事業場の大元のブレーカーであるPAS(またはUGS)を遮断します。PASやUGSを備えない事業場(またはPASやUGSが故障して正常動作しない場合)で高圧側が漏電した場合(高圧側の漏電は「地絡」と呼ばれます)、東電側の設備から電気を遮断するので、周辺の地域ごと停電します。